今週は、出版記念イベントの関係で、
怒濤のスケジュールをこなしているんですが、
書き忘れてはいけないなあと思っている、
上海にセミナーに行ってきた話をしておきたいと思います。

10月末、上海でセミナーをしてきました。
4泊5日の出張だったのですが、
すべて仕事でブッキングされて、
ホテルとセミナー会場を往復しただけでした・・・。

しかも、お客さんは日系企業の社長さんや人事の人だったので、
上海なのかなんなのかまったくわからないまま帰国しました。

上海らしい思い出といえば、ホテルに泊まった初日の朝6時に、
かわいいお姉さんのノックでたたき起こされたくらいです。
彼女は、たぶん売春婦だったのではないかと思います。
朝から商売とは、なかなかですぜ・・・。

あ、あと、最終日に美女の通訳と上海がにをたらふく食べましたが、
本当に上海らしい思い出ってそれくらいです。
上海
美女と上海ガニ

さて、中国でのセミナーで一番受けが良かったのは、
儒教の「孝」という概念についてです。

「孝」というのは、親孝行の孝なわけですが、
孝を行うとはどういうことかというと、
祖先を崇拝するということです。

お父さんのお父さんのお父さんの・・・・
という繋がりが、自分を作っていて、
目上の人の方が孝に近いので敬いしましょう、
という話になります。

一方で、キリスト教のような祖先崇拝がない宗教をバックグラウンドに持っている場合、
当然ですが目上目下という概念がありません。
キリスト教の場合、全ては神が作ったので、年上だから無条件に偉い
なんてことはあり得ません。

さて、日本の場合はどうなっているかというと、
日本もやはり祖先崇拝です。
しかし、これが中国のお父さんのお父さんの・・・
とは違って、孝は「家」と結びついて、封建制の形をとります。

ここでいう「家」とは、
家族の「家」であり、
忠義を尽くす対象として「武家」であり、
さらには「国家」という家でもあります。

ですから、日本人は、私たちがなぜここにいるのか?
という問に対して、「家」が続いているから、
と考えます。

ここで、日本人と中国人の摩擦が生じます。
日本人は、もともと血族以外の「家」に忠義することが当たり前です。
だから、会社のために死ぬこともやぶさかではない、そんな習慣があります。
しかし、中国人にとっては血族以外に忠義するなんて、意味がわかりません。

日系企業は、従業員に対して忠義を会社に求めがちです。
それは、日本人にとって当たり前の感覚だからです。
しかし、中国人やその他諸外国に人にとっては、それは当たり前ではありません。

この感覚のズレは、案外認識されずに人事が行われがちなのです。
親類のえこひいきで社員に勝手に登用する例は、
中国ではむしろ当たり前で、
会社第一に考えてくれるというのは、とても難しいでしょう。

ですから、中国で人事を考える場合、
血族ネットワークと会社との利益を秤にかけさせて
人事交渉にあたることが求められます。

同じ儒教でも、
血族主義と家族主義?ではこんな違いが生まれるのです。

これからTPPを皮切りにグローバル化が否応なく進みます。
相手の宗教観に注意を払って、世界の人たちと付き合いたいものです。

蔭山洋介

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